第12回 お産椅子への旅の謎 

日本からごっそり本を持ってきた。

私は本が無いと死んでしまう〜という人だ。

06年春、東京の家を引き上げるにあたって、運送会社用に品物リストをつくった。

保険のためとはいえ、これが本当に面倒くさくて、スプーン10本何千円相当とか、Tシャツ20枚およそ何千円とか、いちいち金額まで記入しなくてはならない。

ため息をつきながら一冊ずつ数えたところ、約1000冊あった。

かなり捨てて、

かなり古本屋にまわして、

かなり屋根裏部屋に残して、

それでもどうしてもスコットランドまで持っていきたい本が、

1000冊である!!!!

『こんなに持って行ってもいいんだろうか。。。』と考えたけれど、送って本当によかった。

だってさ、外国にいると、ときたま日本語がたまらなく恋しくなる。

最近あらためて読んで面白かったのは、『お産椅子への旅』(長谷川まゆ帆 岩波書店)だ。

著者は東大の先生で、今やほとんどの人が聞いたことも見たこともない不思議な『お産椅子』というツールをめぐる歴史的考察が見事にまとめられている。お産椅子への旅―ものと身体の歴史人類学Amazon(アマゾン)1,387〜6,400円

『自分らしさ』に水をやる

座って産む(座産)ための椅子が、なぜ16~7世紀にヨーロッパ中に伝播し、そして19世紀に瞬く間に消えていってしまったのか?

筆者、長谷川氏が旅を重ねつつ、文化人類学の視座から、‘新しい感覚や感受性を生み出していく『もの』と、身体の力学、ダイナミズムに目を開かれ(本文引用)’ていくその過程は、普段なにげなく在る周囲の『もの』と自分との関係を今一度考えさせてくれるものだった。

一冊本を読むと、またひとつ世界が開けたような気持ちになる。

世界があまりに広くて、自分があまりにも何も知らなさすぎて、怖さに打ち震えてくることもある。

でもね。

昼間、エジンバラの街中で、英語を少しでも上手に操ろうと頑張ってみてもさ、自分が現地の小中学生レベルに思えて情けなくなる私でしょう。

そんな中、夜なべして1冊を日本語で読みきると、なにか『自分らしさ』のようなものに水をやった気がしてスーッとしたりするんだ。

となると、『自分らしさ』とは、いかに、言葉をふくめた『文化』に依存しているものかと思ってしまう。

いきなり太字ですみません↓

よっしゃ文化人類学からお産を学ぶ!

私が日本から持ってきたお産関係の本は、文化人類学系に偏っている。それも医療人類学関連ばかりだ。急激な医療化が人々の生活にどのような影響を与えてきたのかを考える医療人類学において、お産とはわかりやすい研究対象のひとつなのだ。

と思いっきり太字で強調してしまった(汗っ)。

今月でちょうど2歳半になる娘を開業助産師に見守られてホームウォーターバースで産んで以来、お産とはさまざまな可能性を秘めたものだと思うようになった私だが、文化人類学の本を読めば読むほど、ここUKはお産を学ぶにはもってこいの場所だと認識する。

妊娠中の母子の経過が良好で、もともと健康に特に問題のない女性で、正常産が予想される場合。

しかるべき介助者(ミッドワイフ)とのホームバースはより安全でより安楽なものになる可能性が高いといったことも、WHO(世界保健機構)も提言しているように、日本よりもUKではしっかり認識されているのだ。

さすが、RCM(ロイヤルカレッジオブミッドワイフリー)の王立助産師学校がしっかりと整っているNHS(国立病院)システムを誇るイギリスだ。

ガンガン学んで、日本の未来に恩返ししていきたい。

まずは助産師さんの応援だな!

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お読み下さりありがとうございました。

ちなみに↓座産のことをテーマにYouTube動画アップしました〜

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