2度目のエジプト旅行と池川明先生のインタビュー

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お産に立ち会いドゥーラをさせて頂いたママが 赤ちゃんを連れて初のお目見えです。嬉しかった~!

新年おめでとうございます!もう2016年なんですねっ!

昨年は、振り返ると、ロンドンでのドゥーラ活動が加速度的に波に乗り、忙しくしていたな~という一言に尽きます。それでも、出産予定の妊婦さんの予定と重ならないように旅程を考えて、カナリア諸島、エジプト、そしてイタリアへ行ってきました。中でも思い出のエジプトを約20年ぶりに夫婦で訪れることができたことは、私たちにとって大きなイベントでした。

カイロからレンタカーで5-6時間の原始キリスト教(コプト教)最古の修道院に見学に行きました。ドゥーラの仕事についてたずねられた時、啓示を受けて薬剤師から修道僧の道に転向したというエジプト人修道士から『Heart feeling invitation from Godを感じてあなたが活動しているなら、それはいいですね』と言われ、自分の中で素直に受け取れたというか、深いところで符号したというか、彼の言葉に共感する自分を確認できたことは大きな喜びでした。

いつもはそれほど意識していないけれど、ドゥーラは自分にとって天職なのだと思います。

さて、以下はロンドンでとっても素敵なウェブサイトを運営している江国まゆさんの『あぶそる~とLondon』に、産婦人科医の池川明先生のインタビュー記事をアップして頂いたので、宜しければ是非覗いてみてください。私はうんうんと頷くだけの、インタビューとは言えないインタビュー記事ですが、なるほど。。。と思わされる内容です。2部に分かれています♪

前半 http://www.absolute-london.co.uk/blog/12315

後半 http://www.absolute-london.co.uk/blog/12323

2016年もどうぞ宜しくお願いいたします!

妊婦で飛行機に乗るということ

魔女さんのようなかわいい雪だるまは、子どもたちの作品
魔女さんのようなかわいい雪だるまは、子どもたちの作品

私がドゥーラと知って、また、
20年以上前に客室乗務員としてヨーロッパの空を飛んでいたと知って、
妊婦さんに必ずといってよいほどたずねられることがあります。

「妊娠中って飛行機に乗らないほうがいいんでしょう?」

と。私は自分自身が妊娠中に飛行機に乗って旅ばかりしていたので、
人様には何も言えない立場の人間です。

ですが、産後に学びを深め、ドゥーラとなって以来、日本産婦人科医会報や産科医の個人運営するサイトなど、いくつかの情報源を参考にしながらまとめると、初期の搭乗が流産のリスクを高めることを実証するデータは今のところ出てはいません。

ただ、つわり中は乗り物酔いの起こる可能性があるなど、搭乗による身体的インパクトについてはきちんと知っておきましょう。

離着陸時の加速度負荷。

飛行中の気流による振動やそれによる外傷の可能性(防止のために妊婦用の延長シートベルトを常時着用しましょう)。

湿度およそ20%という過酷な機内環境では、空気清浄フィルターが装備されていてもフィルターを通過してしまうほど微小なウイルスにより、インフルエンザその他に罹るリスクなどは無視できません。

また、妊婦の航空機搭乗時の旅行者血栓症は今のところ報告されていないとはいえ、脱水(血液の濃縮)が血栓形成を助長する可能性もあります(血栓形成までには約4時間程度かかるといわれているので国内便の利用に際してはあまり気を使う必要はないかもしれません)。

そんなこともあって、妊娠後期の航空機搭乗に関しては、妊娠36週以降の場合、国内の航空3社を含め殆どの会社が医師の診断書(各営業所でもらえますし、サイトからダウンロードできる航空会社も多いです)を必要としており、妊娠38週以降の搭乗に際しては医師の同伴を求める航空会社が殆どです。

他にも、安全上の理由から、出産予定日から28日以内の妊婦さんは非常口座席を利用できなかったり、同伴できる幼児は1名のみであったりと、各社によって多少内容は異なっていても、いくつかの制限が出てきます。

いずれにせよ、出産予定日から29日以前の搭乗には制限がない(日数の数え方は、出産予定日を第1日目と数える)というのが一般的な乗客への対応のようです。それらのことを踏まえて私も、「飛行機利用に適している妊娠時期は、安定期である妊娠12週から28週頃までと言われてはいるけど、母子ともに健康であればいいのでは」と答えるようにしています。

もちろん、急激な振動がシートベルトから子宮に伝わりにくくするために、妊婦さん用の延長シートベルトとの間に毛布をはさむといいこと。シートベルトは腹部の下で股関節部を横切るように締めること。搭乗前や飛行中は少しでも血行がよくなるようにこまめに足首をくるくるまわしたり、トイレに立った時などは手すりや座席の背もたれなどにつかまって身体を安定させた状態で五本の足指に体重を移行しては戻すアップダウン運動を適宜行うとよいといったことなどをアドバイスします。

さらに、飲食についても、炭酸ガスの摂取を極力控えて、代わりにあたたかい白湯(機内に空のサーモフラスクとハーブのティーバッグなどを持ち込み、お湯だけもらって自分の好きなホットドリンクを頂くのもお薦めです)などでこまめな水分摂取をといった具体的な提案もします。

なかには、フライトの日が迫り、不安感が募っている方もいらっしゃるので、そういう方のためには、少しでも安心材料を増やしてもらうために、お気に入りの音楽や、どのティーバックをいくつ持っていくかといった細かいことまでリストアップのお手伝いをします。そのほか、エクササイズの目標を立てることも。例えば、一時間に一度の肩廻し、30分に一度の足首回しといったプチ運動をどのように実施するかといったことまで、当日の様子を想像しながらできるだけ具体的な目標を立ててフライトに備えます。空港内や機内での過ごし方を充実させるために、今の自分にできる範囲内で事前に心身の準備をすることで、納得のいく搭乗につながり、妊婦さんの気持ちを安定させる効果があるからです。

そんなアドバイスをしたりする私ですが、ちょっと考えさせられるハプニングも耳にしました。今年2015年元旦のニュースで、英国を代表する新聞社のひとつであるザ・ガーディアン紙の記事(Jessica Glenza記者 New York支局)による報道です。このイギリス人家族のストーリーをこのひと月、見守っていました。

<原文> http://www.theguardian.com/us-news/2015/jan/01/british-couple-hospital-bill-baby-born-new-york

あるイギリス人カップルが、出産を前に最後のロマンティックな時間をということで、ニューヨークへ5日間の旅に出かけたところ、渡航先のニューヨーク市内で予定より11週早く赤ちゃんが生まれてしまったのです。

インディペンデント紙の記事も併せますと、31パウンド(1400グラムちょっと)で生まれてきたダックス君は、出生後、レノックス・ヒル病院(NY)の新生児集中治療室でケアを受け、その間、両親は、”home-away-from-home(我が家から遠く離れても我が家にいるようなケアを)”をポリシーとして掲げる慈善団体ロナルド・マクドナルド・ハウス(Ronald McDonald House: www.rmhc.org)の施設に無償で宿泊させてもらいながらNYに滞在中とのことです。

問題は、母親のケイティー・アモスさんと父親のジョンストン氏は、レノックス・ヒル病院側から今年の3月10日まではダックス君を入院させるように告げられ、最終的にその費用は$200,000 (£130,000)、およそ2400万円 になる見込みであると言い渡されたことです。

高額費用に頭を抱える両親の仲間が、ただちに “Dax’s Tale of New York(ニューヨーク・ダックスの物語”というページをオンラインでつくり、つい最近まで寄付金を募っていました。先ほど確認したところ、目標額に達したということで、母親のケイティーさんから世界中の方々への感謝のメッセージと共に、ご恩返しということなのでしょう、現在の送金先はロナルド・マクドナルド・ハウスへと変更され、今も寄付金集めは続いています。

それにしても、今回は迅速にメディアを駆使して寄付金を募りとりあえず事なきを得たようですが、約2400万円とは、大変な金額です。年間多くの観光客を受け入れている米国で、一体どれくらいの妊産婦さんが同じような状況に立たされているのでしょう。

中でも私にとって印象的だったのは、記事に対して寄せられた一般市民のコメントです。例えば、‘ようこそアメリカへ!この国では、たとえアメリカ人であっても、そして、しっかり保険に入っているつもりでも、医療費は法外なんです!’といった書き込みは、つい半年ほど前にアメリカからイギリスに来た私には実感をともなって迫ってきます。医療を取り巻く背景がかなり違うことをひしひしと感じています。

(参照:https://www.opendemocracy.net/ournhs/paul-hobday/what-doctors-know-in-england-and-in-america?utm_source=OurNHS&utm_campaign=02687d788e-OURNHS_RSS_EMAIL_CAMPAIGN&utm_medium=email&utm_term=0_25189be8a1-02687d788e-407839821#comment-1762231341 )

私がヒューストンで地元のドゥーラ仲間と開いていた‘Houston Birth Alternatives’というオルタナティブなお産についての会合でも、VBAC(帝王切開後の経腟分娩)を望むある妊婦さんがいました。

「私は第一子のお産でお腹を切られて、$20000(約240万円)の請求書を突きつけられました。2年たった今もローンで払い続けています。。。」大きくなる二人目のお腹を抱えて泣き崩れていた彼女の姿が今も胸に焼き付いています。

最後にゆったりと夫婦で過ごしたいという気持ちはよく分かります。私自身も妊娠後期に沖縄を旅しましたから。。。でも、皆さんの行く先が日本ではない場合、渡航先で外国人として突然のお産になってしまった時のことまで考慮すると、つい、「くれぐれも慎重にね」と言わざるを得ません。

今日も飛行機の姿が我が天窓の上を通り過ぎていきます。妊婦さん、皆さんどうぞ安全で快適な旅を!

統合療法の訳書がこのたび出版されました♪

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ぜひ読んで頂きたい本が先月出版されました。

「こんなにいい本が日本語で読めたらいいのにね…」というウィリングヘム広美さん(心理セラピスト)が中心となって、彼女とふたりで1年以上かけて子育てと仕事の合間に少しずつ訳してきたものです。表向きは心理セラピスト向けの専門書なのですが、一般の方にも読んで頂ける分かりやすい内容になっていると思います。ようやく生まれてきた~という感じで、私にはとっても可愛い赤ちゃんのような本です。

新刊書籍:
「自己変容をもたらすホールネスの実践―マインドフルネスと思いやりに満ちた統合療法」 星和書店
ご興味のある方はこちらをご覧いただければ幸いです。

この本はハコミセラピーのアプローチを基本としています。

「ハコミ」という言葉をお聞きになったことはありますか。一瞬、日本語のように感じられるのですが、実はアメリカの先住民族のひとつ、ホピ族の言葉で、「日常の様々な側面に対して、あなたはいかに参画しているか?(How do you stand in relation to these many realms?) 簡単に言い換えるならば、「あなたは何者か?」という意味を持っているそうです。

ハコミセラピーとは?:日本ハコミ・エデュケーション・ネットワーク 

まだヒューストンに居た時、Gregory Gaiser先生によるハコミセラピーのワークショップを受けたことがあります。ドゥーラとして参加し、彼のワークショップで学んだことは、日々の仕事にとても役立っています。この世のありとあらゆるすべてのものがあらかじめ繋がっているのを前提として、目の前のお相手のあるがままを信頼して受け止める。自分自身を、相手の一部として、また目の前で展開していることの環境として、己を全体の一部として含めてしまうことで、少しずつですが、すべてが必要な在り方で瞬時瞬時に機能していると分かっていきます。 起こるプロセスをあるがままに見守るためにはじっと耳を澄まさなくてはなりません。そこにおいて、相手との一体感と同時に、拡張していくような意識の広がりを常に感じるようになっていきました。

アメリカ人開業助産師さんと共に立ち会ったある方のお産では、夜半、空を覆っていた雲が晴れて、浴室の天窓からちょうど月が見えはじめました。「月も見てるよ」と私が言うと、頑張っていた産婦さんは間歇期に月を仰ごうとしました。顎をあげるためにバスタブから身を起こす彼女。顎をあげると産婦さんの気道が伸び、しっかり呼吸ができるようになります。しばらくして元気に赤ちゃんが生まれてきました。「後から振り返ってみても、その過程が何か仕組まれたように、精妙な宇宙の理に沿って起こっていたとしか思えません」、彼女は自らのお産体験を振り返ってそう語ってくれました。

「起こるすべてのことは何かの糸で繋がっている」という認識が、産婦さんにもケアギバーの中にも備わっていると、今までは見過ごしていた何でもないことがすべてリソースに思えてくるから不思議です。その場に居合わせた誰かが「あ、月」と気づく。産婦さんがからだを起こしたら、停滞していた何かが抜けたように楽になり、深呼吸とともにもうひと踏ん張りするエネルギーが湧いてきた。そんなひとつひとつの出来事を科学的に検証しようとしたら意味をなさない些細な事象の絶え間ない連なりが、お産においては大事だとつくづく思います。喜怒哀楽の混じりあったおびただしい数の体験が積み重なったひとりの人生における、あるひとつの体験の完了として、「安産」という言葉があり、それはまた産後の時間と継ぎ目なくつながっているのだ、という視点が生まれます。

例えばその延長で、感知の方法や視点が微妙にずれることで、医学的には難産と呼ばれるようなお産であっても、本人にとっては「安産」と呼びたくなるものに変化していくものもあるんです。または、それまで不幸に思えていたことが、人生の問題を解く突破口を見つけるための強力な手がかりとして働くことだってあります。

理詰めの頭で考えると分からないことばかりで不可思議なことですが、簡単に言ってしまうと、今の自分の持てるリソースをもうあと数割、いや何倍にも花開かせる力が私たちひとりひとりに備わっていると信じられるようになっていくのです。

上司と部下、教師と生徒の関係、親と子の間でも、この視点はとても大事だと思います。この本を通して、

根本的な人との接し方、そして自分自身の受け止め方を学んでいくことができるかと思います。

何気ない日常生活を大空を舞う鳥のように新しい視座で俯瞰することで、毎日が癒しと光により満ちたものとなっていきますように。そしてこの本が一人でも多くの方の手に届くことを祈りつつ2014年最後のブログとさせて下さい。米国から英国へ引越し、多くの方々にお世話になった年でした。皆様有難うございました。引き続き2015年もどうぞ宜しくお願いいたします。