第11回 無国籍料理とブルガリア

自転車で町の隅々まで

エジンバラから、休暇を利用してやってきたプラハ(ハンガリー)。

とある地下鉄駅前の自転車スタンドに感激する。市民で使いまわすレンタル式の自転車がこの国では勢いよく広まりつつある。

なんてステキ!

自転車って本当に最高!

我が家もスコットランドで車を購入したものの、平日は夫が通勤に使っているので、私と娘が日中出掛ける時はもっぱら自転車を利用している。

むずがる娘にヘルメットを目深にかぶらせ、いつでもどこへでも、坂だらけのエジンバラの街をギーコギーコと超低速の2人乗り。

以前と比べて、なんてエコな生活なんだろう!

日本では、車に乗らない日はなかったっけ。

スコットランドに来て半年近くたった今、おかげさまで地図なしでも、街の隅々までくまなく頭に入ってきた。

毎日ブルブル震えている太ももとふくらはぎもなんとなく締まってきたみたいだ。

週末の買出しだけは車で

ただし自転車では、かさばるもの重たいものは運べない。

基本的に私の背負うデイバックに入るだけの量だ。

だから我が家の買い出しは週末に大きいのを一回。

その時だけは、ここぞとばかりに車を飛ばす。

でもBMWはハンドルが重たくて、いつまでたっても私の運転はどこかおぼつかない(日本車よりもドイツ車の方が安かったから選んだんだけどね)。


2歳の娘は、私が週末に運転すると『あぶないよー!しんじゃう~』とチャイルドシートの上で大騒ぎする。

急ブレーキを踏もうものなら『だめだめー!』と怖い顔をつくって怒る。

それがあんまり真剣な表情なので、ミラー越しに思わずふき出してしまう。

コリアンダーをパスタやスープに

さて、最近よく行くのが『Waitrose』という大型スーパー。

ここはオーガニック食品を多く扱っている。

野菜に卵、牛乳、チーズ類、肉類、魚介類はもちろんのこと、ケーキやパンなど、商品の多くにOrganicの文字が光る。

チャールズ皇太子のブランド、ダッチーオーガニック社の製品も多い。

値段は少し高めだけど、ダッチーオーガニックは品数豊富なのが嬉しい。

特に私たちのお目当てはここのハーブだ。

新鮮なハーブが小袋入りで90ペンス程度なので気軽に何種類かまとめ買いができる。

いつもは袋詰めしか買わないのに、今日はなぜか鉢植えのコリアンダーとフェンネルとビシーッと目が合ってしまった。

帰宅して、さっそくプラスチック製の鉢から透明なガラス器へと寄せ植えをしてみる。


窓際に置くと、その一角だけが急に涼しげになった〜。

ガラスといっても、日本の家で使っていた本来ならば蚊取り線香用のもので、線香を吊るバーを渡す窪みが2ヶ所縁の部分についている。

蚊のいないスコットランドでは出番がなくて持て余していたけれど、これでステキな使い道が見つかった!とほくそ笑んでいる。

香りって、本当にとんでもない可能性、力を秘めている。

記憶も蘇ってくるし、香りでインスピレーションもわく。

こちらのコリアンダーだが、日本のスーパーで売られているものより香りが濃くて私はとーっても気に入っている。

スモークサーモンに添えても、香りづけでパスタにいれても、タイ風にスープに浮かべても、ポルトガル風に塩たらの雑炊の上にふんだんに散らしてもいい。

インド、ネパール系のスパイスが充実

それにしても、スコットランドに来て以来、ずいぶんハーブと仲良しになったなー。


日本でもエッセンシャルオイルくらいは常用していたけど、今はもっとふんだんに生ハーブを、日々のお茶やデザート、料理に使わせてもらっている。

加えて、さまざまな国のスパイスがここでは簡単に手に入る。

移民街みたいな地区があって、そこでは日常生活品から嗜好品までほとんどありとあらゆるものが手に入る。

かつての植民地であるインドからの移民はとても多いし、勇敢なことで知られるネパールのグルカ兵も退役後にレストランを開いていたりするから、特にインド、ネパール系のスパイスは充実しているのだ。

よって、幸か不幸か我が家では、夜な夜などこ風とも知れぬあやしげな『無国籍料理』がテーブルに並ぶのであった。。。

『無国籍』実験料理の数々

例えば、スコットランド産のニシンの燻製に、クミンシードとケシの実でいためたナスを添えてみた。

と思えば、翌日はこちらの名物料理ジャックポテトにターメリックパウダーとコリアンダーのみじん切りを加えて胡麻を最後にたっぷりふるとか。

あきらかに古典的な組み合わせを一切無視した『実験料理』である。

関係ないが、この間ブルガリアへ行ってきた。素晴らしい世界遺産のリラ僧院まで10時間くらいかけて行ってきた。ソフィアの街並みにも感動したし、本場のヨーグルトも毎日死ぬほど食べた。

今、お腹の中が乳酸菌であふれているような気がする〜。

ところで、ソフィアの街でメトロに乗る時、こんなお母さんを見た!

スロープ

ブルガリアの地下鉄駅構内には、ベビーカー&車椅子用のスロープが完備されているのだ!

なんてバリアフリーなの〜。

ブルガリア人の友達の言っていた通り、この国は食が豊かだ。

しかもブルガリアンローズの薔薇水も色々な種類を買い込み、昔からCDを数枚持っていて繰り返し聴いていたブルガリアンヴォイス(女性だけの混声合唱)のアカペラコンサートにも行けて、私はますますブルガリアが大好きになった!

ブルガリアについて書け、と言われたら丸一日でも書いていられるくらい、謎めいた国で心惹かれる。

ゾワっとする魅力がある。

特に、ブルガリアンヴォイスは、とんでもないジャンルの音楽だ。

まだブルガリアンヴォイスを聴いたことのない方は、しあわせだなと想う。

「マーラーを聴いたことのない者は幸せである」

と同じ意味合いで言っているのだ。

最初にブルガリアンヴォイスを聴かせてもらったのは、まだ大学生時代の交換でボローニャの身障者施設で私が1年間の住み込みのボランティアをしていた時のことだった。

古い映画について学ばせて頂いていた映画評論家の四方田犬彦教授のボローニャのお宅で、月に2回ほどの頻度で勉強会兼お食事会があって、私はいつも呼んで頂いていたのだが、その席で拝聴したのだ。

女たちの声帯をここまで隠微に、また時に大胆に震わせてありとあらゆるものに官能の振動を引き起こす音楽がこの世に存在するのか!と仰天した。

一度も聴いたこのない方は、後悔しないように聴いて欲しい。

行ったことのない方は、あの古い教会や僧院のブルガリア独特の静謐さを感じてみて〜と言いたい。

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お読み下さりありがとうございました。

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