妊娠5カ月の悲しいできごと
ドゥーラ仲間のひとりにミシェルがいる。
芯が強くて、あったかい。
ユーモアのセンス抜群で、
最高の歌声で、
どんな時にも前向きな彼女。
出会ってからの3年間、どれほど助けられてきたことか。
そんな彼女が先週、
とても、とても悲しいことに。。。
お腹の子を亡くした。
妊娠5カ月だった。
ドゥーラという職業柄、流産の体験談を伺う機会は日々あるのだけれど、ミシェルとは時にはチーム編成で仕事をし、一緒に泊まりがけで学会などにも出かけるなど、本当に仲良くしていたぶん、私のショックもほんとうに大きかった。
流産した翌晩の、お産立ち会い

ミシェルは、だが、さすがドゥーラである。
流産して3日目の彼女は、まっすぐに私を見て言った。
「いのち(生命)に自然淘汰はあるはず。理由のつかない流産は、大切なことを教えてくれることも多いから、私は隠したくない。辛い体験だからこそ、ひとりで抱え込まないで、‘流産’をもっと広く語る場づくりも必要ね」
流産した翌晩にミシェルは、ホームバースに立ち会ったという。
「どうしてこんな時に」と自分を情けなく思ったのは産婦さんのお宅に到着するまでで、いったんケアに入ってからは無我夢中。
そして、
「あぁドゥーラでよかった。癒された。。。」
と明け方家路についたという。
ミシェルらしい、と私は思った。
お産がもたらす、深い自己充足感
![]() スコットランド北部の大学でのミシェル・オダン博士講演会。私達SBTAもネパール人女性支援募金で自宅出産光景を描いたカードを販売 |
ブロンドにブルーアイズのミシェルは、もしドゥーラという職業に出会わなければ、私と同じエジンバラ大の大学院で学んだ教育学の知識を活かし、そのまま養護学校の先生をフルタイムで続けていただろうという。
でも今は、ドゥーラという仕事が好きで好きでたまらないミシェル。
納得感のあるお産、言い換えると、お母さんと赤ちゃんのあるがままが尊重されているようなお産では、本人はもちろんのこと、その場に居合わせるすべての人たちに深いレベルでの自己充足感がある。
それを多くの人が‘スピリチュアル’と表現してみたり、‘究極の癒し’と呼びたくなるのもうなずける。
ミシェルも‘そこ’にいってきたという。
![]() シェフィールドにあるステンドグラスの美しい教会で3月に行われた、ホームバース・カンファレンス | ||
![]() 私もメンバーになっているAIMS。産科医療をめぐる消費者センターのようなもので、AIMSジャーナルは内容盛りだくさんですばらしい |
私は宇宙の一部である
命を産み出すことは、
‘私’を俯瞰して、銀河系の一部であることを思い出す体験。
その場に居合わせる人間も、
広大無辺な宇宙の摂理について思い起こすきっかけをもらえる。
悲しみのどん底にあったはずのミシェルは、いのち(生命)の輝きに打たれて、
すべてを礼賛したい気持ちに満たされたという。
「一度この世界の近くまで来たから、次も迷わず戻ってきてくれると思う、この中に。その時はあらためてアキコにドゥーラをお願いするからね」
あたたかい初夏の日差しのなか、ミシェルはお腹をそっと包むように撫でて微笑んだ。
![]() UKでホメオパシーについて学ぶ機会に恵まれ、ホームバース・カンファレンスの会場でもホメオパスのドゥーラ仲間のお手伝いを私もさせてもらった! | ||
![]() ドゥーラセラピーの一部に、一昨年取得したクリスタル・ヒプノセラピーのセッションをとりいれるようにしたら、意外にも評判は上々 |
次号に続く→
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お読み下さりありがとうございました。
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ちなみに↓今住んでいるフランスから知られていないドゥーラの生態について語った
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