第24回 心の目で聴いてってば!

「ドゥーラ」とは、妊婦さんやその家族を支援する女性のこと。

学業のかたわら、スコットランドでドゥーラの資格をとった駆け出しのドゥーラに手厳しい(?)コメントを発したのは、なんと、3歳の娘であった。

やさしさが詰まったブルー・ポピー・シードのケーキ

赤ちゃん

お友だちの赤ちゃんが生まれました。かわいいお布団のなかには、

ちゃーんと湯たんぽが入っています。かえるの人形がラブリー♪

私が個人的にお世話になっているドゥーラのメンターコーチ(師)であるニコラは4人のママだ。

‘ちょっと頼れるとなりのおばちゃん’的な、どこまでもあたたかい人。

毎日大忙しのはずなのに、まわりの女性たちのことを絶えず気遣っているエジンバラのドゥーラコミュニティー全体の母という感じ。

マイメンター、ドゥーラのニコラさん

メンターコーチのドゥーラ、ニコラ

そして月に一度は焼き菓子でみんなをもてなす。

先週ニコラの家で頂いたブルー・ポピー・シードのケーキにも、そんな彼女らしいやさしさが詰まっているように私には感じられた。

オーブンから出したてで、まだほんのりとあたたかくて、かむたびに種がプツプツとはじけて、新鮮なブルー・ポピーのフレイバーが口いっぱいに広がる。

「このケーキ、最高に美味しいんだけどさ、歯の隙間にブルーポピーの種がみっちりハマっちゃうんだよね」と言いながらガハハ〜!と歯を剥き出して笑いかけてくる。

私はこのニコラの笑顔が本当に大好きなのだ。

イギリスのホームバースでドゥーラの存在は重要

鳥

鳥たちは、人間が来ると、餌をもらおうとすぐに寄ってきます。

でも、安易な餌付けは本来の生態系をくずしてしまうことにも。。。

イギリスでホームバースを産み場に選んだ場合、国民保健(NHS)でカバーされ無料なのは素晴らしい。

ただ、2008年現在、担当の助産師さんが病院出産と同様、ひんぱんに交代する。

ホームバース専門のコミュニティー・ミッドワイフは1グループたいていの場合6~10人くらいで編成されているため、妊婦がよっぽど努力でもしない限り、お産が始まる前にメンバー全員に会えることはない(お茶会とか、相談会というタイトルでチーム全員に会える場を設けている医療施設も中にはある)。

その結果、陣痛が始まっても、電話するたびに見知らぬ助産師さんがやってくることになったりする。

だから、一貫ケアを提供できるドゥーラの存在がより重要なのかもしれない。

「どうしてお母さん、そんなに心配するの」

そんな慌しい学びの日々、こんな不思議なことが今朝あった。

朝ごはんを食べながら私が、来月4歳になる娘に向って「ねぇNさんの赤ちゃんまだ逆子なんだって。早く頭が下にこないかなー」と言うと、

ケルトの大祭

年末のケルトの大祭。クライマックスに必ずといってよいほど登場するのが、‘火’。火には興奮します!ちなみに私は火のエレメントを持つ牡羊座。

娘は、「こころの眼でちゃんとみてるの?」と聞いてきた。

「えっ、なんでそんなこときくの?」

と私が聞き返すと、

娘は自分の両目を指先で押さえながら、

「お腹の中の赤ちゃん、目でみえてなくても、こころでみてればいつでも安心してられるのに。だいじょうぶなのに、どうしてお母さん、そんなに心配するの」と言う。

ウ~ンまぁ確かにそうなんだけどねー

その時は娘に軽く相槌を打ったものの。。。

Nさんのことを想うと、毎日、逆子体操やプール通いで必要以上にせわしない生活を送っているのが気になっていた。

小さな彼女が教えてくれた

ところがその数日後、弾んだ声のNさんから電話があり、

「赤ちゃん逆子じゃなかったんです!私てっきり赤ちゃんの膝を頭と勘違いしてて、それを言ってあったもんだから先生も私のお腹をしばらく触ったあとで‘きっと逆子でしょう’って。でも昨日になって超音波をとってみたら最初からぜんぜん逆子じゃなかったことが判ったんです!」

との報告が!!

あっぱれ娘よ!!!!

お腹の赤ちゃんは目に見えない存在だから、

まわりはつい必要以上に心配してしまうけど、

こころの目がちゃんと開いていると、見守る側の気持ちはいつも穏やかで、

安心していられるのだということを小さな彼女は教えてくれた。

ありのままの赤ちゃんを受け止める

エジンバラ王立植物園

寒い日は年間パスを買っていたエジンバラ王立植物園へ。温室の中はあったかくて気分は南国に!本当に素晴らしいスポットです英国王立園芸協会とたのしむ 植物のふしぎAmazon(アマゾン)1,469〜6,820円

私自身も娘を産んだのが2月で、1月の時点では逆子であった。

だから、逆子であってもギリギリで頭が下にくることもあるし、

今回のようにまわりは大騒ぎしていても実は逆子じゃなかったということだってあるだろう。

逆子体操を欠かさずしても、ずっと逆子のままの子もいる。

でも最終的に、どんな姿勢であれ、

それは赤ちゃんの選んだ在り方

なわけだし、必要に応じて帝王切開になることもあるのだ。

そこを周囲がおおらかに受け止めることは、

ありのままの赤ちゃんを受け止めることでもある。

これからもドゥーラとして、こころを開いて、

感性を磨いて、

見えないものを感じられる力をもっともっと高めていきたい。

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お読み下さりありがとうございました。

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第21回 クラスメートの妊娠

アイルランドの大自然!

〈休暇でアイスランドにやってきた首都レイキャビクからほんの20分車で走るともう大自然!〉→

大学院のクラスでは、全員が全員、20代前半である。

青年も皆いい子たちばかりだ。

母であり妻であり学生である私のことを、それぞれに理解(同情?)してくれているよう。

娘をとっても可愛がってくれるし、

ナーサリーが休日で娘をあずけられず、私がどうしても家にいなければならない時は、

みんな我が家に集まってパワーポイントでの資料づくりをしたり。

親子ともども風邪で倒れた週にはノートを届けてくれたり。

各国のクラスメート、と〜っても親切だ。

なかでも、アメリカ人のアレクサとは特別に通じ合うものがある。

というのも23歳になる彼女は、大学院に入学したと同時に妊娠したのだ。

今でもハッキリ覚えている。

最初のクラスの後、たまたま帰りが一緒になった私達がお互いのプライベートに触れた時のこと。

私が子持ちと知った彼女は、一瞬安堵の表情を浮かべ、

「私も来年おかあさんになるの」と言った。

天然温泉

アイスランドの間欠泉、凄い迫力!

後期に入って、アレクサは、学業の負担を半分に減らすため、フルタイム学生からパートタイム学生に切り替えた。

それによって彼女と顔を会わす機会は週2回から1回に減った。

ご主人はイギリス人の外科医。

彼もとっても好青年だ。

本人も健康そうだし、ヨーガに通ったりしながら妊娠中の体力づくりにもしっかり励んでいて、一見なんにも問題はなさそうなのだが、彼女は毎週の授業で私を見つけるたびに「ちゃんと産めるかしら?」と聞いてくる。

そのたびに私は、おまじないのようにアレクサのやわらかいお腹にそっと触らせてもらいながら

「だいじょうぶだからね、おかあさんちょっと心配しているみたいだけど、一番いいカタチでやってきてね」と声をかける。

そうやって毎週毎週、アレクサに、そしてアレクサのお腹に、

そして、

実は誰でもない私自身に

「だいじょうぶだよ~」を何度となく言い聞かせてきた。

男子学生たちにも影響が

そのうちに、見えない変化がクラスにもあらわれてきた。

それまではまだ若いせいかアレクサの存在にまったく無関心だった男子学生たちが「アレクサのお腹だいじょうぶそう?」と私にたずねてきたり、アレクサに「お腹に手をおいてもいい?」と聞くようになった。

しまいには、国際保健に関する授業でのグループワークのテーマに‘アフリカにおける自宅出産について’を選ぶまでになった。

男子学生も、身の回りに妊婦さんがいると、自然とお産に興味が出てくるのだろうか。

生まれた!

みんなとってもいい笑顔

アイスランドの幼稚園見学しました!

そうして、つい2日前、朝起きてパソコンを開けると。。。

「おかげさまで今日大きな女の子が生まれました!」

という喜びのメールがアレクサのご主人から届いていた。

「やったー!」

私はひとり叫んでしまった。

またひとつ新しい命がこの世に生まれた。

さっそく他のクラスメートたちにも連絡をすると、そのうちの一人から、

「アレクサの大きなお腹に触れたことで、大学院で学ぶことが机上の空論に終わらず、つねに現実感を与えてくれてきた気がする」というようなメッセージが返ってきた。

社会に戻すための、学問

幼稚園

アイスランドの幼稚園のセンスのよさにびっくり!

ほんとうに、このアメリカ人男子学生の言うとおりだと思う。

いくらすごいことを勉強しても、

難しいことが解っても、

それが日々の日常にいかせなくては、意味がない。

というか、もったいない!!!

せっかく学ぶ機会を与えられているのだから、社会に戻すことをイメージしてこれからも学生を続けていこう。

そんな勇気をあらためて感じさせてくれたアレクサに、こころから‘ありがとう’と伝えたい。

そして彼女が大学に復帰した暁には、彼女の押すベビーカーの横で、私は娘を遊ばせながら本を探していたいもんだなぁと思ったのだった。

次号に続く→

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お読み下さりありがとうございました。

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第19回 助産師さんもっといけー!

幼い子どもを連れてやってきたスコットランド。

思いもかけず、大学院生となり真剣に学問する学生たちに混じり、しのいでいる。

ジャパニーズ・ママ院生、気合を入れるために髪を思いっきりショートカットにした。

情けないほど自分にかける時間がない。

髪を洗う時間が惜しいからだ。

今は子育てと学ぶことに必死~

でも、1学期を終えてみて驚いたのは、昔大学で勉強したことが何一つ無駄ではなかったということだ。

医療人類学といっても、社会学、人類学も学ばなければならないので、当然マルクスのおさらいもするし、哲学にも触れる。

再びニーチェやフロイトを読むことになる。

理論の授業でミルチャ・エリアーデまで出てきたときは、本当にびっくりした。

宗教学者エリアーデの神秘哲学というか、「一瞬の中の永劫」という時間への捉え方の当時としての不思議さを思って、学生時代に面白く読んだのだ。

なーんだ、人生みーんな意味があるんだ。

そうあらためて実感した。

母乳育児が政権によって変化?

エジンバラ大学の医療人類学での『癒しと健康』という名の一学期の必須科目では、母乳育児がいかに、時代の政権によって、変化を受けるものかについてディベートをした。

私は英語がまだ上手く話せないので、ひたすら聞き手に徹するだけだが、学生同士のやりとりはなかなか面白い。

さすがに女性軍は盛り上がり、テンポよく発言していても、男子学生は会陰切開という単語すら知らない人も多い。

しかし、戸惑いながらも、まっすぐな目線で質問し続けていた男子学生たちの多かったことが新鮮だ。

教授も、鋭い指摘にたじたじ

もうひとつの『健康と病理への社会学的アプローチ』のクラスでは、クラスメートのドイツ人の助産師さんや、スコットランド人の看護婦さんが、ものすごい迫力で授業をリードしていた。

教授ですら、彼女たちのお産に関する鋭い指摘にはたじたじだ。

私は内心、「もっと語ってくれ〜!!!」と助産師や看護師の彼女たちに向けて拍手喝采をしていた。

それにしても。。。

今年の1月には、スコットランドに住むことも、ましてや勉強を再開することも、夢のなかにも思わなかった。

それが12月には1学期の授業をすでに終えているだなんて、人生ってほんとうに不思議だらけだ。

知りたいことは、妊娠を通して見つかった

もちろん今の私は、駆け出しもいいところで、偉そうなことは何ひとつ言える立場ではない。

けれど、もしかすると、自分の知りたいことさえ分かれば、紆余曲折はあっても、道とは自然とつながっていくものなのかもしれない。

私の場合、知りたいことは、妊娠〜出産〜子育てを通して見つかった。

つまり、娘が教えてくれたようなものだ。

だからこそ、娘のためにも今学べることをしっかり学んでおきたいと思う。

この1年、本当にいろいろと考えさせられることが多かったけれど。。。

だって、日本を離れるのが辛かったから。

でも表向きには挫折のようで、実は未来への確かな一歩になってくれていたりと、見方によって目の前の出来事はいくらでも変容する。

一見華やかな出来事が、虚しく感じられることもあったり。

そして、

それらすべてのことには意味があったのだ

そう、やっぱり私には思えてくる。

さあ!

肩の力を抜いて、

大きく深呼吸して、

これからも自分を信じてゆったりマイペースで進もうっっと。

♪メリークリスマス & ア・ハッピー・ニューイヤー♪

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お読み下さりありがとうございました。

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